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2007年7月31日 朝日新聞 |
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参院選中盤の22日、安倍首相が公明・高野博師氏を「激励訪問」。自公協力をアピールした=さいたま市浦和区の高野氏の選挙事務所で過去最高票でも公明落選 落選から一夜明けた30日、さいたま市にある公明の高野博師氏(60)の選挙事務所では、スタッフ数人があいさつに訪れる支持者らへの応対にあたっていた。支持団体の創価学会員の男性は「自民が誠意を持ってやってくれたから62万もの票になったんじゃないか」と自公協力を評価した。 与党の選挙協力として、自民から公明へ「5万票」の提供を申し合わせた埼玉選挙区。自民の衆院議員らから提出された支持者名簿は、最終的に7万人分に迫った。 しかし、公明の選対幹部は「名簿には電話帳を写しただけのようなものもあった。自民支持者の公明アレルギーは昔より薄れたが、本当に5万票来たかは分からない」 自民票の取り込みは容易ではなかった。高野氏を当選させる布石として、公明は4月の県議選で自民候補の半数近くを支援した。だが、自民は現職19人が落選する大敗。思惑ははずれた。 保守層対策として、中小企業や農業の振興も打ち出した。自民と並列推薦を出した業界団体へも地方議員を送り込み、支持を訴えた。選挙中盤の22日には自民党総裁の安倍首相が激励に訪れた。 打つべき手はすべて打った」(選対幹部)。結果、高野氏は落選したものの、公認候補としてかつてない62万超の票を積み上げた。公明内部には「今度の総選挙では自民党と決別して、比例区に注力すべきだ」との意見も一部にある。だが、ある創価学会幹部は「高野の落選は自公協力の度合いの問題ではない。自民と与党にとどまるメリットを考え、信頼関係を維持したい」と話した。 29日夜、さいたま市浦和区の自民・古川俊治氏(44)の選挙事務所で、ある県議はテレビの開票速報に驚いた。民主の行田邦子氏(41)に続き、山根氏にも当選確実が出た。自公が残る1議席を争う構図に。「さすがにこっちが落ちることはないと思ったけど、ちょっと心配したね」 自民の選対幹部によると、古川氏の得票目標は「79万票」。前回04年の参院選で自民が得票した約72万票の1割増しという、逆風下でも強気の計算だった。県連は23日、浦和区内で緊急選対会議を開き、目標達成に向けて県議に奮起を促した。 しかし、終盤になると「古川氏は混戦を抜け出し、高野氏は当落線上」との報道がマスコミ各社から出た。「高野さんを落としたら、次の衆院選が大変なことになる」。そんな思惑から、自民の衆院議員や県議らは、高野氏への応援に目の色を変え始める。投開票日直前、ある自民県議は「家族で1人は公明の高野さんに投票して」と繰り返し支持者に呼びかけた。 古川氏は2位で当選したが、目標には11万票及ばず、04年の自民得票にも3万票足りなかった。それでも、自民の県連幹部はこう言って胸をなで下ろしてもいる。「古川が圧勝していたら、公明からの風当たりは強くなっていただろう」。 30日朝、この幹部の事務所に、公明の支持母体である創価学会の関係者が、協力への感謝を述べに訪れたという。幹部は「うまく票を振り分けられたのはこっちのほう」と自画自賛した。 民主が初めて2議席を奪い、「自公で2議席死守」を掲げた一方の公明が敗れた参院選埼玉選挙区。吹き荒れた「風」の中、次の衆院選をにらみながら、自公と民主はどう戦ったのか。 |